1.距離を縮める
ヒーターから加熱対象物までの距離が近い程、高温に加熱できます。
集光加熱においても、集光距離が短い程、高温にできます。
ハロゲンポイントヒーターのHPH-60シリーズでは
同じ450Wでもf30>f60>f105の順で距離が近いと温度が上がります。
集光加熱では熱源の光を集光していますが、集光範囲外にも光は拡散されます。
下の写真は集光型のハロゲンラインヒーターの写真です。
集光鏡により、光を一点に集光されていますが、集光範囲外にも光が拡散しています。
光は拡散すると減衰します。そのため、距離を近づけた方が加熱の効率が良くなります。
この現象は、日常生活でも観察され、近くの光源は遠くの光源よりも明くなります。
2.角度を垂直にして照射する
平行光型の集光鏡で、中心の距離を同じにして、照射角度を斜めして加熱する場合と、照射角度を垂直にして加熱する場合では、上図の様に、照射角度を垂直にして加熱面積を小さく加熱する方が対象物の温度は高くなります。
3.加熱対象物に当たらない光を利用する
加熱対象物に当たらない光を反射板を利用して、加熱対象物の方に反射させます。
反射材は反射率が高い素材を使用します。
そうすることにより、追加で「加熱対象物」と「加熱対象物を設置している面」を加熱することができます。
吸収されなかった光は、再度反射され、加熱対象物の加熱に寄与します。
また、加熱対象物と加熱対象物を設置している面は接触していますので、
赤外線吸収率が良く、熱伝導率が高い素材を加熱対象物を設置する面に使用します。
面は光を吸収し、昇温し、面の方が温度が高くなれば、加熱対象物に熱を伝えることができます。
この方法は、反射板を使用しない場合でも有効です。