最も簡易的な使用方法は、電源(定格電圧)を熱風ヒーターに直接接続する方法です。必ず気体を供給してから電圧を加えてください。無風通電をすると短時間でヒーターが焼損します。
簡易的な使用では、流量計や温度計もない為、高温域での使用は発熱体の焼損のリスクがあります。このリスクを回避するために、初期段階は十分な流量を供給し、通電開始後に温度が安定してから「流量調整弁」を絞り温度を上昇させます。使用温度は、熱風ヒーターの熱風吹出口の発熱体 が暗く赤熱する程度(熱風温度は約600℃)までの使用が無難です。さらに高温で使用する場合は温度計の使用が必須です。
一般的な熱風ヒーターの使用方法
加熱対象物を安定加熱する為には、流量を安定させる必要があり、流量計が不可欠です。流量計はフロート式とデジタル式の2種類ありますが、精度が必要とされる場合はデジタル式をご使用してください。フロート式の注意点は、指定圧力が決められており、それ以下になると正確に流量が測れないことです。デジタル式では常圧でも使用できます。熱風吹出口の温度センサーによりの温度計で現在温度の確認ができます。
温度調節器を使用した熱風ヒーターの使用方法
熱電対付きの熱風ヒーターは、温度調節器を使用することで熱風温度を自由に設定ができ、温度も一定に保つことが可能です。上の図は、温調器とSSRを使い、PID制御で熱風ヒーターの温度を制御しています。
温度調節器を使う際の注意事項
熱風ヒーターへの供給気体量が極端に少ないと、管内の発熱体温度と温度調節器の温度(熱風温度/熱電対温度)に誤差が生じます。発熱体温度に比べ温度調節器の温度(熱風温度/熱電対温度)が低く表示され、短時間で焼損します。熱風出口の熱電対は、発熱体によって加熱された熱風の温度を感知します。気体流量が極端に少ないと、熱風出口の熱電対へ発熱体温度によって温められた熱風が到達しない為、誤差が生じます。最低流量を確認し、安全率2倍を乗算した流量を供給してください。