1-9.熱風ヒーターの耐圧力について

熱風ヒーターの耐圧はHシリーズは0.3MPa、Sシリーズは0.4MPaです。特注仕様でさらに耐圧が高い熱風ヒーターも作製可能です。
エアコンプレッサーが表示する吐出圧力が、そのまま熱風ヒーターに加えられることはまずありません。コンプレッサーから熱風ヒーターに圧縮気体が供給される過程で必ず圧力損失が起こる為です。
例えば、流量調整弁で流量を絞れば圧力が低下します。配管での圧力損失は大きい径から小さい径に繋ぐ(またはその逆)異径配管やエルボなどの曲がり配管などで圧力が低下します。

熱風ヒーターの耐圧の定義は正常に動作することを示し、完全に気体が漏れないということではありません。
熱風ヒーターの電源線はガラス被覆電線を使うことが多く、高い圧力が加わるとガラス被覆の隙間から多少の漏れは起きます。さらに細かく言及すれば、電源線はヨリ線を使っているため、このヨリ線(細い銅線を束ねた構造)の隙間からも僅かに漏れが起こります。
熱風ヒーターの供給気体が空気または窒素の場合、漏れたとしても非常に安全です。

この漏れは熱風ヒーターへの圧縮気体供給量に対して考えれば僅かな割合で、通常は無視できます。僅かな漏れでも問題になる様な特殊用途に対しては別途特注仕様として作製可能です。