減率期間の乾燥速度曲線は材料の特性により大きく5つのパターンが現れます。
- 材料の種類
- 材料の組成
- 材料の形状
- 水の保有状態
A型
毛管水をもつ材料でみられる速度曲線です。
非親水性粒粉体材料層、直径5mm以下の成形材料で、熱風中に分散した液滴や紛体材料が分散、又は、撹拌されたときに出現します。
乾燥時間は材料の大きさに比例する傾向にあります。
減率乾燥速度曲線が直線で近似できる場合はこのような式で表現できます。
θ:乾燥時間
Ms:材料質量
A :乾燥面積
Rc:定率乾燥速度
Wi:初期含水率
Ws:目標含水率
Wc:限界含水率
We:平衡含水率
B型
毛管水をもつ材料でみられる速度曲線です。
非親水性粒粉体材料層、繊維材料層、微粒子材料層、
直径5mm以下の成形材料で、加熱水蒸気乾燥や真空乾燥に出現します。
乾燥時間は材料厚さに比例する傾向にあります。
C型
粘土、ファインセラミックス、木材のような、オスモティック水を持つ材料に出現します。
乾燥時間は材料厚さに比例する傾向にあります。
D型
成型材料、堆積層に出現します。
乾燥時間は材料厚さに比例する傾向にあります。
E型
石鹸、高分子溶液、ゼラチンのような均質物質(水分拡散材料)に出現します。
乾燥時間は材料厚さの二乗に比例する傾向にあります。