熱風乾燥と赤外線乾燥を比較すると下表のようになります。
項目 | 熱風乾燥 | 赤外線乾燥 |
---|---|---|
気体境膜の低減 | ◎ | × |
水蒸気の除去力 | ◎ | × |
影の有無 | ◎ | × |
素材の熱吸収率差 | ◎ | × |
伝熱量 | ○ | ◎ |
真空乾燥 | × | ◎ |
ヒーターの立上がり | △ | ◎ |
赤外線乾燥の吸収率は加熱対象の表面の形状・付着物・酸化膜・結晶の粒界・残留応力に影響されます。
更に、反射率は物体の物性値・表面の微細構造・物体の内部構造に影響されます。
然し、熱風乾燥ではほとんど問題になりません。
熱風ヒーターの5kw型は800℃の空気を毎分300ℓ作ることが出来ます。
しかし、出力を2倍の10kWにしても1600℃の空気を作ることはできません。
ところが、熱風ヒーターにハロゲンヒーターを組み合わせると、材料表面をさらに高温にできます。
高温に加熱された表面から発生する水蒸気は熱風により移動されて、常に新鮮な乾燥空気が供給されます。
蒸気の圧力差が拡大して、さらに乾燥が加速される、最強の組み合わせです。